「日本は技術大国」と言われた時代がありました。でも今、最先端の分野では中国に追い抜かれつつあります。原因は日本人の能力ではなく「仕組み」の違いです。
中国には世界中から優秀な研究者が集まっています。給料が高いだけでなく、自分の判断でどんどん実験を進められるからです。「まずやってみよう」が大切にされています。
日本はどうでしょうか。新しい実験を始めるにも大量の書類と何人もの上司の許可が必要です。失敗すれば責任を問われることもあります。すると研究者は「失敗しないテーマ」ばかり選ぶようになり、挑戦が減っていきます。
最も大きな違いは「失敗」への考え方です。中国では失敗しても「次に活かせばいい」という空気があり、どれだけ多く試したかが評価されます。だから実験の回数が圧倒的に多く、その中から新しい技術が生まれるのです。
実際、中国の研究開発費は日本をはるかに上回り、そのお金をすぐ実験に回せる体制も整っています。
日本が再び技術で世界をリードするには、個人の努力だけでは足りません。失敗しても何度でも挑戦できる仕組みを社会全体でつくることが必要です。技術の差は才能ではなく、挑戦の数で決まるのです。

